本研究では子どものネットいじめを防止するために、テキストメッセージなどで使われる不適切な表現を自動的に判定する手法を研究した。不適切な表現は直接的な表現と間接的な表現の2種類があるとした。直接的な表現とは、「アホ」「バカ」といった誰が見ても不適切と分かる表現を指す。間接的な表現とは、隠語や造語など文脈によっては不適切となる表現を指す。直接的な表現を判定する手法として辞書ベースの手法を提案した。間接的な表現を判定する手法として、時系列深層学習により文脈を表現し、間接的な不適切表現を判定する手法を提案した。子どもに不適切表現を含むメッセージの投稿の取り下げを促す手法も提案した。
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