研究課題
若手研究(B)
人工視覚における近赤外レーザー光刺激の有用性評価を目的として、マウス視覚野に912 nm(細胞膜の主要構成物質である脂質による吸収率が比較的高い)のレーザー光パルスを与えた際の神経細胞発火率の変化を測定した。同手法によって惹起される発火率変化は、通常の視覚刺激によって惹起される変化と比較して小さく、あまり有効な刺激・抑制手法ではないことが示唆された。同時に、人工視覚研究分野における動物を用いた視知覚評価のための、検出課題学習系の構築も行った。
神経科学
本研究分野は、失明患者の視覚を取り戻すこと目指している。本研究課題で得られた成果はそのものは、残念ながら今後の機器開発等に積極的に活かせるものでは無かったが、今回確認した条件は有効ではない可能性があるということが分かった。これは今後の同分野における基礎研究において、次に確かめるべき条件への足掛かりとなる。