研究課題/領域番号 |
17K13727
|
研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
石井 利江子 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (40456918)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 公共工事 / 工事品質 / 入札 / 談合 |
研究実績の概要 |
本研究は、公共工事における入札行動と品質選択を分析することが目的である。 2020年度は、本プロジェクトの主たる研究対象である品質の研究からは少し離れ、補助的なテーマである(1)公共入札における電子入札システムの談合抑制効果についての研究、(2)入札談合の検知手法についての研究を進めた。 (1)電子入札システムの効果に関する研究では、電子入札が導入されたことによって入札談合が抑制されるという結果が得られていた。前年度から行っている研究を査読付き海外ジャーナルに投稿したところ2度の修正要求があったため、結果の頑健性を示すための分析を追加的に行った。 (2)入札談合の検知手法についての研究は、スイスのフリブール大学との共同で行った。機械学習を用いた入札談合の分類が日本の談合データでも有効であること、また、スイスと日本の2国間でトレーニングデータを交換しても、一定の精度で談合を分類することが可能であることを示した。 これらの研究に大半の時間を割いたため、本プロジェクトの主たるテーマである工事品質の研究については進捗が少なかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
入札行動、入札談合については、論文を完成させ、国際ジャーナルに投稿・改訂・再投稿するなど十分に進展があった。一方で、工事品質の研究については分析が進んでいない。
|
今後の研究の推進方策 |
2021年度は、再投稿中の論文に対して改訂要求があった場合には改訂に取り組むとともに、工事品質の研究についての結果を論文にとりまとめ、投稿することを目指す。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により、予定していた海外の共同研究者の訪問、国際学会での発表等の出張がキャンセルになったため。
|