本研究では、特定の経済モデルを仮定することなく、市場データから株式バブルを定量化することに成功した。また、定量的な手法を通じて①本研究で算出された株式ファンダメンタルズ指標が株価のanchorとして機能すること、②当該指標と株価との乖離が、将来の株価を予測すること、および③緩和的な金融環境と投資家の楽観的な期待形成が株式バブル生成に関与していること、を解明した。これらの結果は、関連研究分野への学術的波及が期待されるだけでなく、現実にバブルへの対処法を議論する際にも大いに役立つものと思われる。 以上の結果を取りまとめた論文が、査読を通じて学術雑誌『現代ファイナンス』Vol41に掲載された。
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