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2019 年度 実施状況報告書

新製品開発に貢献する研究開発組織改革の効果測定

研究課題

研究課題/領域番号 17K13798
研究機関中部大学

研究代表者

濱田 知美  中部大学, 経営情報学部, 講師 (50760047)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード経営学 / 技術経営
研究実績の概要

本研究では、複数事業を有しているA社を分析対象とし、研究所集約による事業横断的な研究開発活動の活発化について、その効果を検討することを目的としている。特に、研究所集約による大部屋制度の採用が、企業の研究開発領域の開拓に与える直接的な影響を検証する。A社は、事業ごとに分散していたA社の各研究開発部署を、一か所に集約し、新たな研究所を設置した。それに際し、本研究は、集約前と集約後の研究開発状況の変化を、特許情報および質問票調査で得られたデータをもとに分析するというものである。
研究所集約前に、研究開発部門のプロジェクト・マネージャーと、コミュニケーション促進担当のマネージャーとを対象に、パイロット・インタビューを実施した。また、A社の過去10年間分(研究所集約前8年、集約後2年)の特許申請データを入手し、データを整理・解析を実施し、A社の研究開発と多角化、新事業開発との関連性を数値化し、検討した。その結果、研究所集約前には事業部ごとに研究開発活動が完全に分断されており、研究者同士の研究活動の交流はほとんど見られなかったが、研究所集約後1年後以降において、事業部横断的な研究活動がみられた。また、事業部横断的な研究活動は、時間が経過するにつれて、次第に活発化していた。今後、技術の類似性の指標を用いて、事業横断的な研究活動が、過去の研究活動と比較してどの程度新規性があるか、また、新事業開発にどの程度貢献しうるのか、数値的に表現する方法を探索し、計測する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の影響により、協力企業に対する分析結果の進捗の報告、及び質問票調査の実施が滞っている。
また、現段階で得られている研究結果の学会発表を予定していたが、学会参加を見合わせている。

今後の研究の推進方策

研究所集約後の質問票調査を実施するとともに、特許情報をもとに社内外の研究者間の共同開発ネットワークを特定し、中心性・媒介性等のネットワーク変数および部署外部との繋がりの有無を算出し、研究所集約前後の変数の変動性および部署外部との繋がりの増減を検証する。

次年度使用額が生じた理由

備品のモバイル計算機とソフトウェアが未購入であり、次年度に購入予定である。また、前述の都合のために論文の作成が遅れており、英文校正費が未使用のままである。次年度に論文の作成と英文校正への提出が予定されているため、次年度使用額をそちらに使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Incumbent's Advantages in Product Design: Integral Knowledge, Entry-barriers, and Market Performance.2020

    • 著者名/発表者名
      Hamada, Tomomi
    • 雑誌名

      The 2019 WEI International Academic Conference Proceedings

      巻: 1 ページ: 25-33

    • DOI

      https://doi.org/10.36739/wei.prcdngs.1/2019.rm.4.1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Incumbent advantages in product design: Integral knowledge, entry-barriers, and market performance2019

    • 著者名/発表者名
      Hamada, Tomomi
    • 学会等名
      WEI Rome International Academic Conference on Business & Economics, Management and Finance
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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