研究成果の概要 |
本研究の目的は、他者の不幸を喜ぶという感情経験;シャーデンフロイデが、不公正な人物への罰達成に伴う快感情に由来するという仮説を実証的に示すことであった。不公正者に罰を与える動機はサンクション行動傾向尺度(森本他, 2006)や応報信念尺度(Gerber & Jackson, 2013)などで多角的に測定し、そして様々な不幸場面(就職活動での失敗、傷害事件で懲役刑を受けるなど)を用いてシャーデンフロイデの測定を行った。その結果、社会正義を目指す動機ではなく、不公正者を苦しめようとする動機の高さが一貫してシャーデンフロイデを予測することが示された。
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