研究課題/領域番号 |
17K14064
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
楠 敬太 大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 特任研究員(常勤) (70770296)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高等教育機関 / マルチメディアDAISY図書 / ディスレクシア |
研究実績の概要 |
今まで実践してきたディスレクシア学生へのマルチメディアDAISY図書の提供を引き続き行った.マルチメディアDAISY図書の印象を把握するため,「高等教育機関におけるマルチメディアDAISY図書活用に関する印象的評定」を学生に実施した.今回使用する印象的評定は,金森他(2011)が作成した「マルチメディアデイジー教材に関する印象的評定」を参考にし,「学習場面の様子から見るマルチメディアDAISYの効果」11項目,「活用の様子から見るマルチメディアDAISYの特徴」7項目からなる.活用の様子から見るマルチメディアDAISYの特徴」は,【4.大いにそう思う,3.ややそう思う,2.あまりそう思わない,1.全くそう思わない】の4件法で回答してもらった.また,「学習場面の様子から見るマルチメディアデイジーの効果」は,【4.大いにそう思う,3.ややそう思う,2.あまりそう思わない,1.全くそう思わない】の4件法に回答してもらった.マルチメディアDAISY図書を活用し始めてから1年後の20XX+1年1月(1回目)と2年後の20XX+2年1月(2回目)の2度実施し,その変容をみることにした.その結果,「③漢字の読みが正確に入る」が「全くそう思わない」から「ややそう思う」に変容した.20XX年9月に実施した読み書き支援ニーズ尺度の大学時代の読むことに関する「漢字の勝手読みがある」の項目では,「どちらかといえばあてはまる」を選択している.もともと,漢字に対しては,抵抗感があったようであるが,漢字をスムーズに読むためには有効であったと推測できる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウィルスが蔓延の関係で,ディスレクシア学生の実践を行うことができなかった.また,アメリカの大学に訪問予定だったが訪問することができなかった.
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今後の研究の推進方策 |
今までのディスレクシア学生への実践をまとめる,またアメリカの大学と連絡をとり,障害学生の担当者とオンラインでインタビューし,アメリカのアクセシビリティ書籍の提供に関する状況をまとめる.それを日米で比較し,日本の課題について考察していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルス蔓延のため,実践が進まなかった.また予定していたアメリカ訪問も行えなかった.そのため,次年度の使用額が生じた.
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