本研究課題の目的は,特異点をもつ滑らかな曲面の微分幾何的性質を明らかにするとともに,その離散的対応物を定式化し性質を研究することにあった.具体的には以下の研究について成果を得た. (I)(1) 任意に与えられた結び目の型と捻り数をもつ,離散可展的かつ測地的なメビウスの帯の構成,(2) 離散可展面上に現れるカスプ辺型および燕の尾型の特異点の定式化と性質の研究, (II)(1) Kossowski計量の実現問題, (2) カスプ辺の異性体の研究と折り紙の曲線折りに関する研究,(3) 交叉帽子特異点の形式的べき級数による等長実現.
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