本研究課題を通して,まず,当初の目標であった円盤領域における当該方程式の最小エネルギー球対称符号変化解の漸近挙動の解析を完成させた。特に,解の正の部分は最大点の周りに集中し,一方で負の部分は爆発せず,ある正値解に強収束することを示した。これは当該方程式の持つ非コンパクト性の象徴である集中挙動とそれとは対照的なコンパクト挙動が共存する符号変化爆発解ならではの挙動として興味深い。さらに,発展課題として,円盤領域における一般の球対称符号変化解の爆発挙動の分類に取り組み,これにも成功した。ここでは複数の集中部分と複数のコンパクト部分が共存する多様な挙動を精密に分類することができた。
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