国内の原子炉稼動によって発生する高レベル放射性廃棄物について、地下数百m以下に埋設する地層処分が検討されている。本研究では、この放射性廃棄物が地下に安定的に保管されていることを、ニュートリノ観測数の統計的変動を捉えることによって、遠隔から高レベル放射性廃棄物をモニターできるか試みるものである。ニュートリノの検出反応である逆ベータ崩壊が利用できる閾値1.8MeV以上の核種を同定し、核廃棄物から発生するニュートリノフラックスの計算を行った。また検出器開発として、環境放射線バックグラウンド低減に向けた、放射線種類による波形の違いを利用可能なプラスチックシンチレータを用いて、波形弁別能を評価した。
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