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2019 年度 研究成果報告書

哺乳類の咀嚼運動様式の進化をさぐる:歯の微細摂食痕の三次元解析

研究課題

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研究課題/領域番号 17K14411
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 層位・古生物学
研究機関東京大学

研究代表者

久保 泰  東京大学, 総合研究博物館, 特別研究員 (40719473)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード食性 / マイクロウェア / 三次元形状解析 / 歯牙
研究成果の概要

本研究では摂食時に歯に残された微細な凸凹の三次元表面形状の解析(歯牙マイクロウェア三次元形状解析)により哺乳類の顎運動および食性の進化の解明を目指した。食性が既知の現生草食哺乳類の解析により、食物中のイネ科の割合とマイクロウェアの傷の深さに有意な相関が有る事を明らかにした。さらに三畳紀後期の哺乳類の祖先に近縁なキノドン類のエクサエレトドンの歯化石のマイクロウェア三次元形状解析により、線状の傷が前後方向に卓越し、顎運動は前後方向で会った事を明らかにした。本研究で歯牙マイクロウェア三次元形状解析が食性を反映する事、さらに二億年以上も前の化石にも適用可能な事を示す事ができた。

自由記述の分野

古生物

研究成果の学術的意義や社会的意義

生物の食性はその生物と周囲の環境との関係やその生物の食物網中での位置を知る上で不可欠である。本研究では摂食時の歯の微細な傷から、その生物の食性や顎運動の復元を目指した。研究を通じて草食動物の食物中のイネ科の割合が歯の微細な傷から推定可能な事が示された。これは絶滅種の食性や生息環境が歯化石から推定可能になる事を意味している。また二億年以上前の最古の恐竜と共存していた生物の歯化石にも摂食時の傷が残されている事も明らかになった。この成果は最古の哺乳類やその近縁種に本手法を適用する事で、哺乳類特有の咀嚼様式の進化の詳細を明らかにできる事を示している。

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公開日: 2021-02-19  

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