ATR-SEIRASでは、参照および試料スペクトルが必要となる。通常は試料の吸着のない表面をを測定し参照スペクトルとする。清浄表面を参照として測定できない場合、外部から摂動を与え、摂動の有無による差スペクトルを測定するが、さまざまな問題が起こり、スペクトルの解釈を間違えやすい。これらにより、これまで、ATR-SEIRASの使用範囲が限定さていた。しかし、本研究課題ではATR-SEIRASの偏光依存性を明らかにし、その性質を測定に応用し、簡便な測定系でこれまで測定が難しかった実験系が測定できることを示したことから有用な研究と考えられた。
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