これまでの結晶組織を制御する技術は圧延と熱処理による加工熱処理法が主であり、材料全体で均一に組織制御する方法であり、局所的に組織制御することはできなかった。しかし、本研究成果により、バニシング加工を利用して素材表面のみにせん断ひずみを加え、その後、素材の再結晶温度以下で熱処理することにより、表層部のみ局所的に結晶粒径が可能となった。加えるせん断ひずみの量と熱処理時間を制御することにより、結晶粒径を制御できることから、本手法を用いることにより、部分的に結晶粒径を制御した傾斜機能材料を作ることが可能となったと言える。
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