本研究ではインパクトフレッティングにおける摩耗試験を主軸として,摩耗量に及ぼす電気化学的影響と試験片衝突時の相対角度の影響から,SUS304鋼及びNi基合金の耐腐食摩耗特性を評価した. インパクトフレッティング試験における衝突角度が小さいほどスクレープ作用により腐食生成物が効率よく除去され,摩耗深さが大きくなる傾向を示した.また,本研究のインコネル690合金の摩耗は,新生面がインパクトフレッティングにより露出した際に生じる電気化学的作用(腐食)が大きく影響し,特に+200mV(vs. SCE)以上ではSUS304鋼よりもインコネル690合金の摩耗量は大幅に低減されることがわかった.
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