本研究の目的はISMバンドである13.56MHzの高周波電力が出力可能な小型・高効率のスイッチング高周波電源を実現することである。提案するマルチコアトランスを用いた高周波出力電源は従来回路の絶縁トランスやインピーダンス整合回路に適用が困難とされていた高透磁率・高飽和磁束密度の磁性材料が適用可能であり,磁性材料の動作周波数の限界を超える周波数を出力可能である。本研究の成果は(1)高帯域なトランスを実現するための二次側巻線構造,(2)出力周波数成分が鉄損に与える影響と周波数逓倍回路の連続運転,(3)一次巻線-二次巻線間結合容量を管理しつつ漏れインダクタンスを調整可能な巻線ガイド,の実機検証である。
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