産業界や研究現場で用いられている湿度計を校正・性能試験するための基準となる、湿度の標準の発生装置を開発した。本装置では、水溜めの中に入れた水を細長い管を通して一定の速度で蒸発させ(拡散管法)、この水分を乾燥ガスで二段階希釈することにより、目的とする湿度を発生させる。発生可能な湿度範囲は、ガス中に含まれる水の物質量分率がppb~ppmという非常に低い領域(微量水分領域)であり、対象ガス種は窒素・アルゴン・酸素・ヘリウムである。乾燥ガスの準備は標準を開発する上で最も大きな課題の一つである。本研究では、ガス精製器の性能のガス種依存性評価や乾燥ガス中残留水分の評価・低減等を行った。
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