コンクリート中に残留する気泡が移動・浮上することにより型枠との境界面(コンクリート表面)に付着し硬化後に表面気泡となるとの仮説を立てた。気泡の移動・浮上(抜け)を抑制することにより硬化後表面の残留気泡発生防止につながることを自己充填コンクリートのモルタル試験により検証した。練上り直後から2時間後までのモルタル中の空気の減少量と硬化後の表面気泡面積との関係を調べた。水セメント比が同一かつ増粘剤無添加であれば空気減少量と表面に残る径の大きさ500μm以上の気泡面積の合計との間に相関が見られた。しかし,水セメント比を低くしたものや増粘剤を添加したものは空気減少量に拘らず表面気泡が発生しなかった。
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