低毒性で取扱が比較的容易なグリーンプロペラント(SHP163推進剤)の発熱反応をパルス放電で誘起して推力発生する小型ロケットを提案し、エレクトロスプレーを使った噴射装置および8 J級パルス放電型反応機構を設計、製作した。 ロケット作動試験は真空チャンバ内で行った。エレクトロスプレーへの電圧印加に伴い推進薬の液滴が放出し、パルス放電が発生した。特に同軸円環型のパルス放電電極の場合、発熱反応を伴わないエタノールで得られた力積と比べて、SHP163を適用した際の力積が大きかった。したがってパルス放電によってSHP163の発熱反応を誘起し、推力が向上していると考えられ、本提案の有用性を確認できた。
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