核融合発電の実現には装置内壁の局所熱負荷を減らす必要があり、輻射損失を増やし熱負荷を分散する運転方法が検討されている。その物理機構の解明に必要な計測器としてイメージングボロメータの開発が進められており、核融合炉で想定される中性子環境へ適用させる必要がある。 本研究では、中性子環境下で計測器を較正するために重要な、薄膜検出器両面での再現性・均一性に優れた炭素コーティング手法を開発した。従来のスプレー法に替わり真空蒸着法を用いたコーティングを行うことで、中性子環境下で較正した際の誤差を概ね10%以下に抑えることに成功し、総中性子発生量3.6×10 18乗個の環境下で検出器の劣化がないことを検証した。
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