FRET技術を用いてPSDのCaMKIIの活性を測定した。PSDにおけるCaMKIIの結合パートナーを質量分析により網羅的に探索したところ、既知の結合パートナーを含む多数の蛋白質が同定された。 この結合の生理的意義を調べるため、香港科技大学との共同研究のもと、人工PSDを用いた。これは精製したPSDタンパク質を混合していくことでPSDと似た性質を持つ構造体をin vitroで作成する手法である。CaMKIIの存在下でカルシウムを添加しCaMKIIを活性化させたところ、PSDの顕著な拡大が見られた。このことは本研究の仮説であるCaMKIIの構造的役割を強く示唆している。
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