解糖系あるいはTCA回路において産生される代謝中間体は、様々な経路において利用される。我々は、がん悪性進展過程において高頻度に不活性化されるがん抑制遺伝子RBに着目し、解糖系酵素PGAM1がRBの支配下にあることを見出している。本研究では、RB不活性化により起こる代謝変化に着目し、エピジェネティクスに与えるインパクトを解析した。その結果、RBはKDM5Aを介して、胃がんにおけるグローバルなメチル化を制御し、種々の解糖系酵素がその支配下にあることを明らかにした。加えて、RB依存的な細胞分化する系において、PGAMが細胞分化を制御することが見出した。
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