研究課題
若手研究(B)
サリドマイド誘導体であるレナリドミドは成人T細胞白血病 (adult T-cell leukemia / lymphoma: ATL) の治療薬として承認を受けたが、その抗ATL作用の作用機序は全く分かっていない。本研究はレナリドミドの直接の標的分子であるCRBNを起点とし、レナリドミドおよび抗ATL作用を持つレナリドミド誘導体依存的なCRBNの基質候補の探索を行った。その結果、ATL細胞株におけるレナリドミド誘導体依存的なCRBNの新規基質を12種類同定した。
分子生物学
日本には100万人を超えるHTLV-1キャリアが存在し、毎年1000人近くの患者がATLによって亡くなっており、ATLに対する有効な治療法の確立は我が国にとって急務といえる。本研究でATLに有効な治療薬であるレナリドミドの標的候補が同定されたことによって、その作用機序の解明が進み、より効果的な治療薬の開発に繋がると考えられる。