研究課題
若手研究(B)
セルロースナノファイバーは植物由来の超微細繊維であり、機能性材料化へ向けてナノファイバーの精密な集積・成形技術が求められています。本研究では、木材由来セルロースナノファイバーを微細粒子表面で薄膜状に精密集積する技術を、水中・常圧・低温という温和な条件で確立しました。粒子表面でセルロースナノファイバーは厚さ約10 nmの均一な膜を形成しており、薬剤や金属イオンを高効率で担持/放出する性質を有していました。
複合材料学
セルロースナノファイバー薄膜を有する微細粒子はドラッグデリバリーや環境問題解決へ向けた水浄化など、機能性材料として様々な分野への利用が期待でき、木質資源の利用拡大につながります。また、本薄膜形成技術は、セルロースナノファイバーの液/液界面における自己組織化を利用した手法であり、ナノファイバーの界面科学的理解を深める研究成果です。