急性筋萎縮モデルラットにおける骨格筋からの脂質メディエーター産生を網羅的に解析した。エンドトキシン(LPS)投与前には長趾伸筋よりヒラメ筋で脂質メディエーターが全体的に高濃度で、特にアラキドン酸由来炎症性代謝物PGE2、PGF2α、EPA由来抗炎症性代謝物レゾルビンRvE3は有意であった。炎症収束性代謝物のRvD5とプロテクチンD1はヒラメ筋のみで測定可能であった。LPS投与後はいずれの筋でもPGE2が増加しており、筋萎縮への関与が示唆される。 酪酸のprodrugであるトリブチリン経口投与は、LPS投与後に増加したLTB4産生を抑制しており、トリブチリンの筋委縮抑制効果への関与が示唆される。
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