本研究では、日本の飼養環境下において、牛白血病ウイルス(BLV)の感染源となる牛のプロウイルス量を明確にした。500 copies/50 ng of genomic DNA以下の牛は、BLVの感染源とならない低リスク牛であり、500 copies/50 ng以上の牛が、感染源となる高リスク牛であることが明らかとなった。そこで、宮崎県のA地域において、500 copies/50 ng以上の牛のみを農場から移動する牛白血病対策法をとったところ、この地域の感染率を4.9%から0.48%にまで低減することに成功した。本研究の結果、プロウイルス量に基づいた牛白血病対策の有効性が実証された。
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