芳香環炭素とグリコシル基のアノマー炭素の間で炭素-炭素結合をもつアリールC-グリコシド類は, その興味深い生物活性や複雑な構造により注目を集めてきた。本研究課題では,SNAr反応とClaisen転位反応を基盤として,従来のグリコシル化法と相補的に利用可能な新手法の開発に取り組んだ。その結果,本アプローチが新たなグリコシル化法として十分利用可能であること,また,本研究に付随して,SNAr反応/Claisen転位反応の組み合わせがキサントンへのプレニル基導入法として有効であることを見出し,これを利用した天然物の合成研究へと展開できた。
|