肥満症および糖尿病は、脳梗塞・網膜症・腎症などといった重大疾患の要因となるリスクの高い疾患であることから、その予防・治療が重要な課題となっている。そこで本研究では、天然物エキスから抗肥満・抗糖尿病活性を見出し、その活性物質の単離・構造解析・作用メカニズム解析までを行う。特に本研究では、線虫やカイコといった高等生物を疾患モデルとして用いることで、人に対して効果を示す可能性の高い医薬シーズの探索を目的とし、Cadaba rotundifolia Forssk.から、最終糖化生成物抑制作用を示すフラボノイドなどを同定したほか、線虫を使った脂肪蓄積抑制化合物がマウスでも有効であることを明らかとした。
|