小腸は食事由来の栄養素を吸収する臓器である。また、腸内に侵入してきた病原菌に対する生体防御バリアーとしても働いている。これらの働きが悪くなると、栄養失調、慢性炎症、癌などを引き起こす。そのため小腸組織の構造・機能がどのようにして維持されているかを理解することは重要な課題となっている。本研究で対象にしているRab6は、細胞内でのタンパク質や脂質などの物質の輸送に関わる分子である。マウス小腸でこの分子を欠損させると、腸内での出血が見られ、マウスは生後数日で死亡した。このことからRab6が小腸の構造・機能の維持に必須の分子であることが分かった。
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