我々は、二次元的に細胞を整列させる極性、平面内細胞極性(PCP)を司る蛋白質の一つであるVangl2が、細胞接着分子Nカドヘリンと相互作用することで、正常な神経突起の形成に不可欠な分子であることを示した。しかし、NカドヘリンがPCPのシグナル経路に含まれるかは不明である。本研究ではこの相互作用が、PCPがその形成に関わる神経管閉鎖や、内耳発生にも影響するかを調べた。マウス胚においてはNカドヘリンとVangl2は共に神経板、神経管に発現して、部分的に共局在していた。内耳の発生についても解析を進めている。本研究過程で、Vangl2のユビキチン化がPrickle2の分解を促進することを明らかにした。
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