• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

alphaGlcNAcの諸臓器における腫瘍の悪性度マーカーとしての有効性の検討

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 17K15640
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 人体病理学
研究機関信州大学

研究代表者

山ノ井 一裕  信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用) (80464965)

研究協力者 中山 淳  
藤井 千文  
大彌 歩  
井田 耕一  
石井 恵子  
浅香 志穂  
下條 久志  
宮本 強  
塩沢 丹里  
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード幽門腺 / 粘液 / 糖鎖 / がん / 病理診断 / αGlcNAc / MUC6 / HIK1083
研究成果の概要

正常ヒト幽門腺は、コア蛋白のMUC6の側鎖にα1,4-linked
N-acetylglucosamine(αGlcNAc)による糖鎖修飾を伴う腺粘液を産生する。本研究では、胃、膵、子宮頸部の腫瘍性病変におけるαGlcNAc発現を免疫組織化学的に検討した。その結果、がん病変だけでなく、前がん病変である、幽門腺型腺腫、膵管内上皮新生物(PanIN), 膵管内乳頭状粘液性腫瘍(IPMN), 分葉状頸管腺過形成(LEGH)でも、異型度の増加と共にαGlcNAcの発現が減弱していた。これは、腫瘍発生の早期からαGlcNAcによる糖鎖修飾が減弱することを示しており、早期がん診断の一助になると考えられる。

自由記述の分野

人体病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、幽門腺型粘液に特異的な糖鎖修飾であるα1,4-linked N-acetylglucosamine(αGlcNAc)の消失が、胃や膵臓、子宮頸部の腫瘍において、浸潤がんだけでなく、その前がん状態から起きていることが明らかになった。
近年のがん診断、治療デバイスの進歩によって、腫瘍の早期病変の病理診断が非常に重要になっている。本研究成果にて、胃、膵臓、子宮頸部の病理標本でαGlcNAcの発現を確認すれば、腫瘍の早期診断に役立つことが示された。また、糖鎖修飾の変化と腫瘍の悪性度の関連を示した本成果により、糖鎖の変化を基盤とした、新たながん悪性化の機序が明らかにされる可能性が考えられる。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi