肺炎球菌の保菌が成立するためは保菌者から新たな宿主へ伝播することが必要であることに着目し、仔マウスを用いた宿主間伝播モデルを確立した。これまでの研究において肺炎球菌の兄弟間伝播の過程において強いボトルネック効果が存在することを見出した。 本研究において、肺炎球菌の宿主間伝播におけるボトルネック効果を調節する重要な因子であると考えられている鼻腔から体外への排菌量と宿主自然免疫との関連をToll-like receptor(TLR)を中心に検討し、病原微生物の核酸成分を認識するTLR3、TLR7/8および TLR9の刺激がボトルネック効果を調節する宿主側の因子として重要であることが示された。
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