マクロファージは炎症を誘導するM1型とそれらを抑制し組織修復に働くM2型に分けられる。ケモカインMCP-1と分泌型シアル酸結合レクチンsSiglec-9で構成される新規抗炎症性M2マクロファージ誘導因子が種々の炎症性疾患モデルにおいて抗炎症、組織再生効果をもたらしていることが明らかになっている。本研究課題ではsSiglec-9の抗炎症効果を間質性肺炎、劇症肝炎、アトピー性皮膚炎モデル動物において、種々の炎症性サイトカインの抑制効果と組織改善効果を示すことを明らかにした。sSiglec-9のマクロファージ上のターゲット分子を質量分析法によって解析し、その候補分子として606タンパク質を同定した。
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