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2017 年度 実施状況報告書

高周波パルス法の脊髄後角細胞における鎮痛作用機序の電気生理学的解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K15789
研究機関大阪大学

研究代表者

大迫 正一  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60582426)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード神経障害性疼痛 / パルス高周波法 / パッチクランプ / ミクログリア
研究実績の概要

神経障害性疼痛モデルとして坐骨神経絞扼ラットを作成しPRFの神経障害性疼痛の発症に与える効果について検証した。ラットの右坐骨神経に絞扼モデルを作成した群(対照群)と、予めパルス高周波法(PRF)を行った後に絞扼モデルを作成した群(PRF群)の間で、von Frey 試験を用いて患肢の疼痛閾値を処置前後に測定し比較を行った。この結果、対照群ではCCI作成後に逃避閾値が有意に低下したのに対し、PRF群ではCCI前後で閾値に有意差は認めなかった。処置前後の閾値の変化量を2群で比較すると、PRF群の方が小さく有意差が認められ、PRFが神経障害性疼痛の発症を予防することが示唆された。このことはこれまで報告がなく、PRFの神経細胞に及ぼす影響から抗侵害作用のメカニズムを解明するうえで意義がある。
また両群の脊髄後角に免疫染色を行ったところ、PRF群ではミクログリアの増加が抑制されており、PRFの神経障害性疼痛予防効果にはミクログリアの増加抑制が関与することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

免疫染色の結果が安定するまで試薬の調整に時間を要したことと、電機生理学的実験の手技確立に時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

来年度は実験器具を購入し、電気生理実験を円滑に実施できる環境を整えたい。

次年度使用額が生じた理由

本年度は電機生理学的実験に比較し、手技修得までの期間が短い免疫染色を行うことを優先させたため物品購入額が少なくなった。次年度は電機生理学的実験を安定して進めるために機材を購入し、免疫染色に必要な試薬も併せて購入する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] パルス高周波法がラット坐骨神経絞扼モデルの神経障害性疼痛発症に与える効果2017

    • 著者名/発表者名
      大迫正一、高橋亜矢子、植松弘進、博多紗綾、清水優、溝渕敦子、藤野裕士、松田陽一
    • 学会等名
      日本ペインクリニック学会

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公開日: 2018-12-17  

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