介護スタッフがこれまで言葉にしづらかった印象や気付きの言語化を狙い,日常業務の一環として利用できるCDIチェックリストを作成した。高齢者施設でチェックリストの活用を開始し,CDIに関する情報を的確に収集できる仕組みを構築した.蓄積されたデータを解析したところ,CDIは肺炎発症の数日前から察知される一方で,尿路感染症・胆道感染症や転倒は突発的に発症し,先行するCDIが察知されにくいことが明らかになった.肺炎は高齢者施設内で発症する急性感染症の中で最も頻度が高く,CDIはその早期診断に寄与し得ることが示唆された.さらに,CDIは施設内での死亡日を予測できる可能性も示唆された.
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