慢性腎臓病に合併する高血圧は交感神経活動活性化を伴い治療抵抗性である。機序に脳内血管運動中枢の酸化ストレス亢進が示唆されている。近年、高血圧に対し腎除神経術(RDN)の有効性が報告される一方、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)の有効性が立証され汎用されている。 慢性腎臓病合併高血圧モデル動物に対しARBとRDNを併用した結果、強い降圧効果、交感神経活動抑制、心臓肥大と腎障害の抑制を認めた。また脳内血管運動中枢における酸化ストレスも抑制されていた。 以上より慢性腎臓病合併高血圧に対するARBとRDN併用療法は有効な治療法である可能性が示唆された。
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