現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年度は、臨床病理学的な検討を主に進め、申請者らが所有していた、中枢性炎症性脱髄疾患における生検/剖検例56例を用いて、各種一般染色及び免疫組織化学的解析を行い、特に低酸素・低代謝及び酸化ストレスにより誘導される転写因子 (HIF, NF-kB, *CREB等) 及びその遺伝子産物 (*HSP, Bcl-2, 各炎症性サイトカイン等)、またDAMPsなど、脳虚血により誘導される炎症関連物質についてのスクリーニング検査を実施した。その結果、炎症惹起物質 (Damage associated molecular patterns; DAMPsなど) の血管周囲性沈着を見出したが、研究2年目では、初年度に同定されたDAMPsによって、引き続き生じる病態を、主に炎症性脱髄の観点から解析し、その物質の同定まで行うことが出来ている。更に、DAMPsの発現細胞の同定を現在行っている段階であるが、計画についてはおおむね順調に進展していると考えている。
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