研究課題
若手研究(B)
HMGB1の病態関与を検討するため、重症筋無力症病態モデル(EAMG)ラットを用いて、血清学的、病理学的評価を同時に行った。血清学的評価においては、コントロール群と比較しても明らかな有意差は認めなかった。一方、病理学的検査においてはコントロール群と比較して、EAMG群ではアセチルコリン受容体の減少とHMGB1の上昇を認めた。これによりEAMGラットにおいて、HMGB1が重症筋無力症の病態に大きな関わりを持つことが証明された。
神経免疫
HMGB1はB細胞の活性化作用、炎症性サイトカインの分泌作用、Th17細胞の活性化、Treg機能異常が報告されており、MGにおける炎症病態と強く関連していることが証明された。そのためHMGB1 抑制作用のある内服薬や抗HMGB1抗体がMGの新規治療薬として開発され、難治性の重症筋無力症治療の一助となる可能性が高い。