研究課題/領域番号 |
17K16209
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー内科学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
石崎 淳 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師(病院教員) (00620527)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | ANCA関連血管炎 / バイオマーカー / ターゲットプロテオミクス / 顕微鏡的多発血管炎 / 多発血管炎性肉芽腫症 / 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 |
研究成果の概要 |
我々は質量分析による選択的反応モニタリング法を用いてANCA関連血管炎(AAV)の血清プロテオーム解析を行い、疾患活動性マーカーとしてTissue Inhibitor Of Metalloproteinase 1(TIMP-1)、腎障害(腎予後予測)マーカーとしてCD93、Transketolaseを見出した。AAV患者における皮膚、胃粘膜および腎の血管炎部位の免疫組織染色では、TIMP-1はS100陽性間葉系細胞に発現されており、CD93はCD31陽性の血管内皮細胞に高発現されていた。可溶性CD93は、濃度依存的にマクロファージからのTNF-α、IL-6、IL-8産生を亢進させた。
|
自由記述の分野 |
膠原病・アレルギー内科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ANCA関連血管炎(AAV)の活動性マーカーであるANCA値やCRPは必ずしも疾患活動性や臓器障害を反映せず、新規バイオマーカーが望まれている。我々は質量分析を用いた選択的反応モニタリング法により微量タンパク質の高感度な一斉定量解析を行い、AAVの血清プロテオームを大規模解析し、既存マーカーより優れた活動性マーカー(TIMP-1)や新規の腎病変マーカー(CD93、TKT)を同定した。新規マーカーによる客観的な活動性および重症度評価を確立することで、適切な治療決定、治療効果判定や再燃予測が可能となる。マーカータンパク質の発現細胞や機能解析により疾患発症機序の解明や新規治療標的の探索につながる。
|