B細胞は自己抗体や炎症性サイトカインの産生などを介して様々な膠原病を増悪させうる。膠原病の治療ではステロイドや様々な免疫抑制薬が主体となる。しかし、既存の治療法では薬剤抵抗性や副作用の問題で病状の改善が困難な症例も少なからず存在し、更なる新規治療の創出が必要である。 アミノ酸トランスポーターのSlc7a5はアミノ酸輸送を調節することで癌細胞や一部の免疫細胞の活動を制御することが近年判明した。一方、B細胞におけるSlc7a5の発現や役割については報告が無かった。当研究では、ヒトB細胞の免疫応答にSlc7a5が深く関与し、Slc7a5を阻害することでB細胞機能も制御しうることを明らかにした。
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