本研究にて水疱性類天疱瘡(BP)の血中好塩基球の活性化が17型コラーゲン-IgE自己抗体の結合に基づいて生じた可能性が示唆された。好塩基球の活性化は脱顆粒に引き続いて起こるケミカル・メディエーターの放出を介して血管透過性の亢進や皮膚炎症を惹起することから、17型コラーゲンとBP-IgE自己抗体の抗原-抗体反応がBPの病態に関与している可能性が考えられた。未だ、ステロイドの全身投与が治療の第一選択であるBPにおいてBP-IgE自己抗体を介した好塩基球の活性化がBPの新規治療法に繋がる可能性が示唆された。
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