当院で治療した症例のデータを用いて、不均質補正を考慮した線量分布を再計算し、不均質補正の有無による線量分布の差を解析した。乳癌術後照射や前立腺癌の組織内照射での不均質補正を考慮した解析を行い学会発表を行った。空気が含まれる領域の存在が、その差を大きくしていた。その他の領域でも検討を行い、例として婦人科癌のシリンダーアプリケータを使用した際も空気の領域がある場合には線量分布の差が生じる可能性があると思われた。 不均質補正の臨床応用には解決すべき課題(計算処理の効率化、線量検証の確立など)があるが、今回の研究で得られた基礎的なデータは将来の臨床応用の重要な基礎データになると思われる。
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