腹膜播種モデルマウス作成に着手した。腹腔内の免疫応答破綻のメカニズムを解明するために、経時的に進行が観察可能なモデルが望ましいと考えた。肉眼的に確認する以外に腹膜播種を確認する方法がないため、適切な細胞数、解析時期を決定するのに難渋した。BALB/cマウスに大腸癌細胞株であるMC-38を腹腔内投与し、経時的に安定して評価可能な系を確立した。大網内、腹腔内のT細胞の分布をフローサイトメトリーを用いて評価した。大網からリンパ球を抽出し評価する系が安定せず、T細胞の詳細な評価にまでは至らなかった。腹膜播種モデルで腹腔内のCD8 T細胞は腹膜播種の進行に関わらず、ほぼ一定の割合を示した。
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