腎細胞癌および尿路上皮癌において癌組織内浸潤Tリンパ球(TILs)の発現様式を検討し発現様式と悪性度が有意な相関を示すことを明らかにした。 またTILsをCD4、CD8T細胞各々でPD-1, TIM-3の発現様式に基づいて分画化して機能を評価することで、腎細胞癌において高悪性度腫瘍ではCD8疲弊化分画の上昇、制御性T細胞分画の上昇、CD4多機能性の低下を認め、抗PD-1抗体単剤治療で予後不良であることを見出した。以上から現在の抗PD-1抗体単剤に対する難治性の症例に対して①CD8T細胞の再活性化②制御性T細胞の腫瘍内環境からの除去③CD4T細胞多機能性の回復が必要であると考えている。
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