膀胱癌患者の経尿道的膀胱腫瘍切除術摘出標本を用いてリゾフォスファチジン酸受容体1(LPA1)発現解析を施行したところ、筋層浸潤性膀胱癌では有意にLPA1が発現亢進していることが確認された。そしてLPA1発現陽性群はLPA1発現陰性群に比べ術後の再発率が有意に高く(p<0.05)、LPA1発現陽性群は、陰性群に比べ有意に癌特異的生存率が低いことが確認された(p <0.05)。 膀胱癌細胞株T24を用いた解析では、LPAはLPA1を介して浸潤能を亢進させることが確認された。さらにLPAはRho/ROCKの亢進、ミオシン軽鎖のリン酸化、ラメリポディ アの形成促進に関与することが確認された。
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