卵巣癌の化学療法ではプラチナ系薬剤とタキサン系薬剤を用い、その多くが同時併用を行う。再発時には薬剤耐性を獲得している場合が多い。その際に問題となるのはプラチナ系薬剤に対する抵抗性であると考えられているが、タキサン系薬剤に対する抵抗性も注目されておりタキサン耐性克服は卵巣癌患者の予後改善に寄与すると考えられている (BMC Cancer, 2015; 15; 536)。卵巣癌のタキサン耐性獲得化機序についての報告は散見されるものの、実臨床に応用されているものはない。本課題の卵巣癌タキサン耐性獲得化におけるメタボローム解析は新規性のある研究で臨床的に大きな意義のあるものと考えている。
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