アレルギー性鼻炎の病態における好酸球遊走機構を明らかにするため、鼻粘膜における2型自然リンパ球(ILC2)の働きに着目して検討した。通年性アレルギー性鼻炎(ダニ感作例)の鼻粘膜では正常コントロールと比較してILC2の割合が増加しており、浸潤好酸球数と正の相関を認めた。また鼻粘膜誘発テストにより鼻腔洗浄液中のプロスタグランジン(PG)D2とシステイニルロイコトリエン(cysLTs)が増加しており、これらが鼻粘膜中のILC2からのIL-5/IL-13産生を増加させ、遅発相における好酸球遊走の一因となると考えた。このようなPGD2刺激はラマトロバンで、cysLTs刺激はモンテルカストで抑制された。
|