アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法(以下、SLIT)は、そのメカニズムは十分に解明されていない。またSLITの治療効果が得られない症例も多く、また効果が不十分なことも多い。さらに治療期間は複数年と長い。これらはSLITの限界である。しかしSLITはアレルギー性鼻炎の根治的治療で副作用が少ないという強みがある。そこで我々はSLITの治療メカニズムについて、セマフォリン4Aに着目してTh1/Th2の制御メカニズムを解明し、さらに治療効果を増強させることで、治療期間の短縮や、効果の増大を目指した。SLITの治療効果の改善、治療期間の短縮は患者QOLの改善のみならず、医療費の抑制にも意義がある。
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