本研究では、早期口腔癌患者31例を対象にセンチネルリンパ節ナビゲーション手術で同定したセンチネルリンパ節(Sentinel Node, SN)について、免疫染色を行いSNの病巣を再評価し、転移の有無、転移巣の大きさと予後情報を統合し、予防的頸部郭清を省略しうるSNの微小転移の大きさについて検討した. 31例中6例でSN転移陽性が確認され、そのうち5例で頸部郭清術が施行された。SN転移が0.57㎜とSN転移巣の最も小さい症例で、非SNの頸部リンパ節に転移を認めた。ゆえに本研究からは、予防的頸部郭清を省略しうるSNの微小転移径を定義することは困難であり、今後症例数の増加が必要と考えられた。
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