遺伝情報調節のしくみとして、エピジェネティクス(Epig)が指摘されて久しい。すでにがんや精神疾患、糖尿病といった分野ではさまざまな研究が行われている。我々は、急性炎症においても、このEpigが関与していることを確認しており、本研究においては急性呼吸促拍症候群(ARDS)を対象に研究を行った。Epig関連蛋白としてヒストンメチル化蛋白Setdb2をマクロファージ特異的に欠損したマウス(Cre)と野生型のマウスを用いて、ARDSの症状や、炎症によって発現する蛋白の量などを測定・解析した。その結果、Creで症状の悪化が認められた。Setdb2がARDSの悪化と関連していると考えられる。
|