非感染性の炎症疾患に関与するHigh mobility group box 1(HMGB1)と呼ばれる核内タンパク質と歯髄の炎症の関与を調べるために、株化マウス歯乳頭細胞(MDP)を用いて壊死細胞上清を作成し、MDPに添加した。その結果MDPの細胞増殖の抑制、炎症性サイトカインであるInterleukin-6 (IL6)の遺伝子発現、IL6タンパク産生の増加を認め、さらにHMGB1タンパク質の放出を認めた。また、HMGB1タンパク質をMDPに添加したところIL6およびHMGB1の遺伝子発現の増加を認めた。これにより壊死細胞上清中のHMGB1が歯髄の炎症に関与する可能性が示唆された。
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